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空くんの手紙

高校だったか中学だったかの頃、集英社の「りぼん」で
連載され(多分)てて読んだ本。

のぼの感が満載のこの漫画。

時々りぼ増刊号にも載ってたりして、
たぶん、その時に読んだストーリーなんだけど
今になって強く思い出す、空くんの台詞がある。

森に住む空くんの元へ訪れる
いろいろな仲間たちが毎回楽しいストーリーを展開するなか、
「悪魔くん」がやってきた回の話でのこ

崖から落ちそうになる悪魔くんへ、手を差し伸べた空くん。
「僕に触っちゃいけない。」
「僕に触ると、みんな悪魔になっちゃうんだよ。」

悪魔くんがみんなの前から落ちてゆきそうになるときに、
空くん言った。

 『君は悪魔なんかじゃない。僕らが手を離すから、悪魔になるんだ』

読んだその時は、ピンとこなかった。
何か難しいことを聞いた気がした。
そしもやもやっとしたけれど、
なんだか凄く大事な言葉だと思った。

今ならよくわかる。

傷ついていると気づかずに
傷ついている人も多いだろう。

そうと判らない方法で
そうと気が付かない程度に。

少しずつそれらが 水滴のように集まって
少しずつ何かが 形を変えて

そして知らぬ間に
自分が加害者になりうる今の社会。

もしかしたら昔、
大事な誰かに、手を離されたことがあったのかもしれない。

最近の痛々しい10~20代のニュースを見ていて、
そう思った。
そして、突然 空くの言葉を思い出した。
君は悪魔なんかじゃない。
僕らが手を離すから、悪魔になるんだ。

それは、離す自分自身の心のこと かもしれない。
そして離される、相手のこれからを指す かもしれない。

自分の都合だけで、突き放すのは
簡単かもしれないけれど
離れたその手は
次に、何につかまったらいいのだろう。
何を掴めば、信じられるのだろう。
もう、
何も信じなくなるかもしれない。
全てが嘘に見えるかもれない。

けれど
一度離れた手と
次に、繋ぐことがもしも出来たなら
最初よりも、強く握れるんじゃないだろうか。

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