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日本語ぽこりぽこり

『Tokyo Eye』というコラムで初めて知った、この作者。
ミシガン州生まれの詩人。

「答えをみつけるためには、頭から質問を消すんだ。疑うことをやめたら、すべてが可能になると思う」-レボリューション☆より 須藤元気-

「人はパブロフの犬よろしく無意識に操作されがち。ぼくの場合は疑るところから始まったりする。少なくとも信ずる者りは面白く生きられると思う」
-アーサー・ビナート-

一見、真逆説的なことを言ってる本を同時に買った私。なんというタイミング。しかし、真逆な事を言っているようでいて、出てきた答えが同じ結果。
ようは目前にある事を真に受けずに、その後ろにもっと本当のことがあるかもよ。若しくは、もっと自由に色んな発想が出来るんじゃいの?
ということか。

今回はビナート氏の本について。

ビナート氏のこの本は、文中にも出てくるように”This is a pen.”から英語を学ぶのではなくて”What is this?”ら始めたらよかったのに。
というように、逆輸入盤CDを聴くような気分にさせられる。
日本人に多い考え方が、面白い程にひっくり返される。
切り絵、切り出された絵ではなくて、切り出されて残った方を改めてて手に取って、ああ、こっちもいいよね。なんて、わい方を学んだ感じ。
国語が好きだった私にとっても、全部が逆の発想と受け取れて、かなり新鮮に日本語を再確認した気持ちになった。
‥というか、日本語を私なんより数十倍楽しんでる。
難しい漢字も見受けたし、あまりの知識の豊富さに、読んでた私は痛烈に己の無知の知を改めて報され、しばらくガックリするくらいだっ
勉強はあまり好きでなかった私なので、知識があるって凄いなと圧倒されて、なんだか、知識というものを自分のモノにしてこなかった自分に腹が立った。
そして『無知の知って誰の言葉だっっけ』なんて急に気になって、『あーそうだ、ソクラテスだ』と思い出せる自分にほっとしたりもした。
(せめて自分がバカだって知っててよかったと心底思う。)

そんなビナート氏のこのエッセイ集。
スペース・シャトルで運ぶ、国際宇宙ステーションへの莫大な予算とゴミを増やより、数十億の乗客を乗せた地球号へその予算を回すべき。
と的を得てたり、日本語と英語での物の例え方が違うところから生じる誤訳に関する注意事項など、日本語と英語が同時に学べる。
(英語が解っていない私には、そう受け取った)

洋書に多く見受けられる遠回しな”皮肉”はなく、日本人らしい”捻り”が多いのが、ビナート氏の日本語に対する愛情と同時に深さを感じさせる。

いつも同方向からしか見ていない、”事”の裏側から見たい方にとってこの本は、いい脳の運動になるはず。
少なくとも私の脳は今、逆立ちしてるかも。

自分は日本人なのに、そうだと忘れてしま程、ずっとずっと今の日本を知っている本。

日本語ぽこりぽこり 日本語ぽこりぽこり

著者:アーサー・ビナード
販売元:小学館
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